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【職業・年代別】万一の際に受給できる公的年金保険からの遺族給付

年金保険からの給付でも遺族給付のしくみは老齢給付とは異なる

家計の主な担い手に万一のことがあった場合、公的年金保険から遺族給付が受けられます。ただ、老齢給付が老齢になったことを理由に支給されるのに対し、遺族給付にはさまざまな条件があって複雑です。

また、老齢基礎年金の受給資格は保険料納付済期間10年(免除期間も含む)でしたが、遺族給付では保険料納付済期間の条件が異なります。

遺族給付を受けるには、亡くなった月の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上の保険料納付済期間(免除期間含む)が必要です。ただし、令和8年4月1日までは特例があり、死亡した月の前々月までの1年間に滞納がなければよいとされています。

上記の保険料納付要件は、以下で述べる「遺族基礎年金が受給できるかどうか」「遺族厚生年金を短期要件で受給できるかどうか」で必要です。遺族年金の長期要件(受給資格期間が25年以上ある場合)は必要ありません。

遺族基礎年金は子どものいる家庭向けの制度

基礎年金という名称はついていますが、遺族基礎年金は子どもがいる家庭でないと支給されません。老齢基礎年金が納付者一人一人に支給されるのとは異なります。遺族基礎年金が支給される期間は、子どもが18歳になった直後の年度末までです(1、2級の障害状態の未婚の子の場合は20歳未満)。

遺族基礎年金の年金額は78万100円(平成31年4月分から)+子の加算額です。子のいる配偶者は常にこの組み合わせです。子の加算額は、1人目の子、2人目の子が各自22万4500円です。3人目以降は各自7万4800円です。

シニア女性では子どもが大きくなってあまり関係ない人もいるかもしれませんが、晩婚化が進む中では対象者が増えるかもしれません。

もともと子どもがいない人や、子どもが対象年齢を超えて遺族基礎年金の資格を失った人でも、夫が厚生年金被保険者であれば、後述の遺族厚生年金の中高齢寡婦加算の対象となることもあります。

会社員・公務員の妻には遺族厚生年金

厚生年金に加入していた人が亡くなった場合は、遺族厚生年金が支給されます。受給資格期間が25年以上あれば、長期要件を満たしたことになり、支給されます。25年以上なくても、死亡時に厚生年金の被保険者であった場合や、退職後も被保険者期間中に初診日がある傷病で初診日から5年以内に亡くなった場合にも、保険料納付要件を満たしていれば支給されます(短期要件を満たしたことになります)。

受給できる遺族の範囲は配偶者と子、父母、孫、祖父母と広く、この順位で決まります。シニア女性が夫を亡くして受給する場合は、死亡日の翌月から終身にわたって受け取れます。同じ配偶者でも夫が受給する場合には、妻の死亡時に夫が55歳以上であることが条件のうえ、支給開始も60歳からが原則です。妻以外にはこのように条件が細かく異なります。

遺族厚生年金の額は、老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3です。報酬比例部分は、加入期間を通じた平均報酬(月)額を基に一定の計算式で求められます。ただし、加入期間を通じた平均報酬(月)額は人それぞれです。個別の具体的なケースは、その人に送られてくる「ねんきん定期便」の老齢厚生年金の額が目安となるでしょう。

また、短期要件該当者の場合には、被保険者期間が300月に足りなくても300月として計算します。

なお、シニア女性に注意が必要なのは老齢基礎年金を繰り上げ受給しようとする場合です。老齢基礎年金を繰上げ受給すると、65歳になるまで遺族厚生年金の併給ができないのです。遺族厚生年金が支給される人は、繰り上げ受給について慎重に考えましょう。

遺族基礎年金のない40歳以上の妻に中高齢寡婦加算

子どもがいれば遺族基礎年金と遺族厚生年金とは同時に受け取ることができます。しかし、子どもがいない場合や、子どもの年齢が高くなって遺族基礎年金を失権してしまった場合は遺族基礎年金が受け取れません。

遺族厚生年金では、40歳以上65歳未満の子のない妻に中高齢寡婦加算が支給されます。遺族基礎年金の資格があった子のある妻が、40歳以上で子供が成長して遺族基礎年金を失権した場合も対象です。

長期要件の該当者は被保険者期間が240月必要ですが、短期要件者は240月未満でも支給されます。

中高齢寡婦加算の額は遺族基礎年金の額の4分の3です。令和元年現在、年額58万5100円です。

生年月日によっては65歳以降も経過的寡婦加算

夫が厚生年金加入者だった妻は、夫の死亡時の翌月から遺族厚生年金を支給されるのは生涯変わりませんが、基礎年金にあたる部分がライフステージによって変わります。子どもがいる間は遺族基礎年金、その後、子どもが成長してから(子どもがいなければ40歳から)65歳までは中高齢寡婦加算、そして65歳以降は自身の老齢基礎年金が支給されます。

ところが、20歳から基礎年金(国民年金)に加入する制度になったのは昭和61年からです。昭和31年4月1日以前に生まれた人は、基礎年金の制度創設時に既に30歳以上であり、ここから保険料を納付しても60歳までに納付するのは30年分を下回ります。基礎年金は40年で満額ですから、このような人は、満額の基礎年金の4分の3よりも少ない額となってしまいます。

つまり、昭和31年4月1日以前に生まれた人の場合、中高齢寡婦加算として基礎年金の4分の3受給できていたのが、65歳以降に基礎年金を受給するときに受給額が減ってしまうことになります。そのため、この差額を埋めるように経過的寡婦加算が設けられています。

自営業などの場合の遺族給付

自営業などの場合、子どもがいる配偶者に遺族基礎年金が支給されるほか、一定の条件を満たせば寡婦年金か死亡一時金が受け取れます。

10年以上頑張ってきたシニア世帯で可能性が高い寡婦年金

シニア世帯で受給できる可能性が高いのが寡婦年金です。まず、夫の方の要件は、死亡月の前月までに10年以上、国民年金の被保険者として保険料を納付していることです(免除期間含む)。妻の方の要件は、夫の死亡時に夫に生計維持をされていたことと、夫との婚姻関係が10年以上あることです。

年金額は死亡した夫の老齢基礎年金の額の4分の3です。第1号被保険者として25年(300月)保険料を支払っていた場合、夫に支給されていたはずの年金額は、満額の基礎年金の300月/400月です。この夫が受け取っていたはずの年金額の4分の3が寡婦年金の額となります。

支給期間は妻が60歳になった月の翌月から65歳までです。夫の死亡時に既に妻が60歳を超えていたら、夫の死亡月の翌月から65歳までです。

夫が死亡前に、基礎年金を受け取っていると寡婦年金は支給されません。妻が自分の老齢基礎年金を繰り上げ受給した際も寡婦年金はもらえません。シニア世帯での繰り上げ受給は、寡婦年金との関係からも慎重に検討しましょう。

最低でも確保したい死亡一時金

自営業者の妻が受け取れるものに死亡一時金があります。ただし、遺族基礎年金が受給できる場合には支給されません。寡婦年金と死亡一時金はどちらかを選択します。多くの場合、遺族基礎年金や寡婦年金の方が大きな金額となりますが、それらが受け取れなかった時には死亡一時金の受給を考えましょう。

支給されるには、第1号被保険者期間のうち、対象となる月数が36月以上あることが必要です。納付済みの月は1月として数え、免除期間については一定の計算式で算入月数が決まります(4分の3免除期間月数はその4分の1を算入するなどです)。

対象となる月数が36月以上180月未満で金額は12万円です。月数が増えるに応じて金額は上がり、420月以上で32万円が最高額となります。付加保険料を3年以上納付していれば、一律8500円が加算されます。

死亡一時金は、遺族補償としては額が少なく、どちらかといえば国民年金保険料の掛け捨て防止の意味合いのものです。それでも、他に良い選択肢がなければ確保すべきですから、受け取る権利がある死亡日から2年の間に忘れずに手続きしましょう。

まとめ

公的年金制度からの遺族給付は、老齢給付とは異なった複雑な条件がありますが、受給できれば心強いものです。自分がどの年金制度からいくら受給できるのかを確認し、子どもの独立や老齢給付の開始といったライフイベントを視野に入れて、加入中の保険の補償内容の整理などをされてはいかがでしょうか。

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